今日は仕事の話をば。今担当しているターゲットは、化合物が阻害するタンパク質の結晶構造が得られていないもの。タンパク質の3次元座標が手に入らない。
そのため、アミノ酸配列が似ていて結晶構造がすでに解析されている別のタンパク質をテンプレートとして、コンピューター上で仮想的に3次元構造を作っています(俗に言うホモロジーモデリング)。
アミノ酸配列の相同性が高ければ、コンピューターが自動でそろえてくれて立体構造もテンプレートと似たものになりますが、今回の子は相同性が最も高いものでも30%程度。「このアミノ酸とこのアミノ酸はそろえよう」と手作業でアライメントしてあげないと厳しい。
はじめは配列を見てもさっぱりでしたが、文献を読んだり、類縁タンパク質たちの構造をずっと眺めていると、「この子はこういうアミノ酸で構成されるくぼみ(化合物結合部位)を持つだろう」と何となくわかってきます。
まわりをうろうろして遠くから覗いたりスマートな方法を探すよりは、真正面から取っ組み合って生の情報にどっぷり浸かる方が、泥臭いかもしれないけど理解に関しては得るものが大きいです。
今日の空
すっきりとした青空を久々に見ました。
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